プロ野球の西武ライオンズは21日、夏場の避暑対策として、北海道美唄市で8月1日から12日間、若手中心の三軍の夏季キャンプを行うと発表しました。冷涼な気候で選手の練習環境を向上させる狙いがあり、球団によるとプロ野球界で初めての取り組みだと言います。選手25人前後が参加し、大学や独立リーグのチームと練習試合を行う予定です。

 西武の三軍は例年、埼玉県所沢市にある本拠地のペルーナドーム横の屋外球場などで練習や試合を行っているが、猛暑が課題でした。美唄市には独立リーグ「北海道フロンティアリーグ」に属するチームの専用練習場があるほか、気温や湿度などから算出する「暑さ指数」(WBGT)が低く練習しやす条件が整っています。同市としても、キャンプ開催で地域振興につなげたい考えがあると言います。

 野球界では近年、東京六大学野球の慶応大学が旭川市などでキャンプを行い、高校球界でも今春センバツ優勝の横浜高校(神奈川)が紋別市で夏合宿を行うなど、「猛暑対策」として北海道で練習する傾向が増えています。

 サッカーのJリーグでは、2026年シーズンから「秋春制」に移行することに伴い、スポーツの夏のキャンプ地候補として冷涼な北海道が注目され始めています。

 西武の今回の試みが、「猛暑対策」の今後の行方を変えていくことは間違い無いと思います。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。