米大リーグ・アスレチックス対メッツ戦が13日(日本時間14日)、サクラメントで行われ、メッツの先発・千賀滉大は7回79球を投げ、4安打無失点、2四球、4三振の好投で2勝目(1敗)を挙げました。千賀はこれで13イニング連続無失点で、防御率は1.06、ナ・リーグ4位となりました。

 7回でわずか79球の効率的な投球の原因は、今季から本格的に取り組んでいるシンカーの威力です。二回無死一塁でウィルソンを三ゴロ併殺打、三回無死一、二塁でもルーカーを三ゴロ併殺打に仕留めたが、ともに140㌔台後半のシンカーを打たせたものでした。この試合では5球しかシンカーを使わなかったが、ピンチを切り抜ける重要な球種となりました。

 千賀といえば「お化けフォーク」が有名だが、「シンカーをフォークに偽装できれば打者も嫌だと思う。投げミスしない精度に高めれることができれば、より使いやすくなると思う」と、本人も手応えを感じた様子でした。

 これまでは、フォークと速球を主体に奪三振で牛耳ってきた印象が強い投球だったが、この試合は6個のゴロアウト、7個のフライアウトで、4安打されるも連打は許さず、三塁まで進塁を許したのも1度だけでした。

 メンドーサ監督も「素晴らしかった。全ての球種をストライクゾーンに投げることができていた」と絶賛していました。

 千賀以外にも、山本由伸、佐々木朗希(ともにドジャース)、今永昇太(カブス)、菅野智之(オリオールズ)、菊池雄星(エンゼルス)と、日本人先発投手は各チームのローテーションを守る投球を続けています。右肘の炎症で離脱しているダルビッシュ有(パドレス)も投球練習を再開するなど復帰の見通しが立ってきました。大谷翔平(ドジャース)の「投打二刀流」の復活も近づいてきました。

 昨季は「打者・大谷」の独壇場でしたが、今季は投手の活躍にも注目出来るシーズンとなってきました。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。