5日行われたヤクルト対中日戦(神宮)で、ヤクルトの石山泰稚は2ー0の九回にストッパーとして登板、史上21人目、23回目の「3者連続3球三振」を達成しました。チームでは国鉄時代の1955年の金田正一以来、70年ぶり2人目。

 石山は、2番・上林にスライダーで見逃しの三振、3番・細川はスライダーで空振りの三振、4番・石川昴には全球直球の真っ向勝負で見逃し三振に仕留めました。

 大リーグでは「イマキュレート(完璧な)イニング」と呼ばれ、 過去104人、114回達成者がいます。

 日本では54年の梶本隆夫(阪急)が最初の達成者で、梶本とリバン・モイネロ(ソフトバンク)の2人が、2度達成しています。下位打線対象が多いが、2017年の松井裕樹(当時楽天、現パドレス)は3番〜5番のクリーンアップを対象とする唯一の記録で、石山の2番〜4番も容易にはできない打順でした。

 ただ、達成者が21人と大リーグに比べて少ないのは、60年〜80年台に、2ストライクから3球勝負で打たれたバッテリーに「罰金を科せられた」ことなどが影響した可能性があります。

 「試合時間短縮」や「真っ向勝負」の点からも、「イマキュレートイニング」は増えていって欲しいと感じます。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。