9日甲子園球場で行われた阪神対巨人のオープン戦で、阪神球団はジェット風船演出の実証実験を行いました。阪神のラッキーセブンの七回の攻撃前、2019年以来6年ぶりに黄色のジェット風船が舞いました。

 甲子園球場では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、20年シーズンから名物だったジェット風船の演出を中止にしました。

 今回の実証実験では、周囲の飛沫対策のため、ジェット風船を膨らませるための専用ポンプを用意しました。また、球場内に新たに回収ボックスを設置し、使用済みのジェット風船の回収と再資源化に努めました。

 この日は、午前11時の開門から、入場券を持ったファンにジェット風船と専用ポンプを配布。同じ実証実験を4月13日の中日戦でも行なう予定にしています。アンケート結果などを基に、来年以降、再開させるかどうか、協議していく方針です。

 他球団では、広島が23年6月28日から再開したのをはじめ、翌7月にはソフトバンクも続きました。昨年は、DeNA、楽天、西武も七回の攻撃時と勝利した後に解禁しました。いずれも、この日の阪神と同様、口で膨らませる行為を禁じ、専用のポンプを使う仕様に限って認め、「コロナ前は、他人の飛沫がかかるような違和感があったが、それがなくなり、スッキリした」などの声が寄せられています。

 巨人とヤクルトは、コロナ禍以前から、本拠地でのジェット風船の使用は禁止しています。

 23年に阪神がリーグ優勝、日本一に輝いた時、何か「忘れもの」があったような感じがしていたが、それはジェット風船が甲子園のマンモススタンドに舞い上がっていなかったことだと、改めて思いました。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。