日本学生野球協会はこのほど、都内で評議員会を開き、高校、大学の野球部員の日本学生野球憲章違反行為と野球部への措置への運用内規について、処分基準を明確化しました。

 それによると、「対外試合禁止」に相当する場合、違反行為の部員が「10人以上、または部員総数の50%以上」、さらには「違反行為が学校や野球部が管理する場所で行われた場合」など、具体的な判断基準が設けられました。

 また、高校野球の対外試合禁止処分の期間には、これまで「アウト・オブ・シーズン」となる12月、1月、2月といった対外試合禁止の期間も含まれていたが、今後は含まれなくなり、実効性を帯びた変更がなされました。施行は4月1日からとなります。

 同協会の内藤雅之事務局長は「連帯責任の処分をできるだけ避けて、違反した選手には出場登録資格を停止する措置を明確化した。違反事犯に関わっていない人は、出来るだけ大会に出てもらいたい」と述べました。

 これまでは、たった1人の違反選手がでただけで、野球部全体の責任が問われ、例えば、甲子園出場が決まっていたのに、出場辞退に追い込まれるといったケースがあったが、今後はこうした理不尽なことがなくなります。

 過去、春の選抜高校野球では、出場辞退となったのは、13校あります。1935年・浪華商(大阪)、52年・門司東(福岡)、58年・浪華商、65年・高知商(高知)、67年・津山商(岡山)、71年・北海(北海道)、75年・門司工(福岡)、84年・函館有斗(北海道)、87年・東海大浦安(千葉)、92年・神戸弘陵(兵庫)、2000年・敦賀気比(福井)、06年・駒大苫小牧(北海道)、22年・京都国際(京都)。

 夏の全国選手権では6校あり、1922年・新潟商(新潟)、39年・帝京商(東京)、日大三中(東京)、2005年・明徳義塾(高知)、21年・宮崎商(宮崎)、東北学院(宮城)。

 理由は暴力事件、恐喝、婦女暴行、喫煙など様々だが、1人だけの事犯が原因の出場辞退もありました。これまでも賛否両論のあった処分だったが、「緩和」は、良い方針だと思います。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。