那覇市で行われている巨人の二次キャンプで、田中将大と坂本隼人の対決が実現しました。2人は少年野球チームの兵庫県伊丹市の昆陽里タイガースでバッテリーを組んだチームメートで、実戦形式の打撃練習の結果は遊ゴロと四球でした。
直近の対戦は、2021年のオープン戦以来で、公式戦では13年の巨人対楽天の日本シリーズの対戦が注目を浴びました。この時は、9度の対戦があり、三振、一邪飛、右飛、三振、投直、左二塁打、遊撃内野安打、右二塁打、三振と、9打数3安打でした。
昆陽里タイガース時代は、「3番・投手・坂本、4番・捕手・田中」で、練習でのホームラン競争では左翼側の校舎2階に打球を飛ばし合う光景がしばしば見られたと言います。
実は、坂本は本来左利きだが、5歳の時に右利きだった兄が新しいグラブを買ってもらったので、お古の右利き用グラブをもらい、一生懸命右投げを続けました。打撃も右打ちを続けたが、あるとき、監督から「本来左利きやのに、右打ちだけじゃもったいない。左でも打てるスイッチヒッターやってみんか」と言われ、左打ちにも挑戦。
しかし、ホームラン競争では右打ちでないと田中に負けると、右打ちだけにしたというライバル心が芽生えたそうです。
2人の対戦に、田中は「ファンの皆さんに楽しんでもらえるなら、それが一番なんで」と振り返り、「でも、お互いそこじゃないんで。調整はまだ最初の段階なので、それがどうということはない」。坂本も「意識はないと言えばそんなことはないが、チームメートなんで変な意識はない」と振り返りました。
昨季は、田中がわずか1試合の登板で0勝1敗。坂本も109試合の出場で打率2割3分8厘、7本塁打、34打点と低迷しました。今季にかける2人だけに、ライバル心が良い方向に向かって、ともに好成績につながれば良いのだがーー。
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1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。