ドジャースの2人のMVPが15日(日本時間16日)、米アリゾナ州グレンデールの春季キャンプで、投打に順調な調整ぶりを披露しました。ナ・リーグシーズンMVPの大谷翔平はブルペンの投球練習で150㌔超の速球を披露すれば、ワールドシリーズMVPのフリーマンはフリー打撃で鋭い当たりを飛ばすなど、ともに手術後のリハビリも兼ねているのに、開幕に向け、回復は問題ないようでした。

 大谷は、キャンプで初めてブルペンでの投球練習を行いました。座った状態の正捕手・スミスを相手に14球投げたが、直球11球、ツーシーム3球全てに力強さがあり、ロバーツ監督によると、球速は最速151㌔でした。一昨年秋に手術した右肘、昨秋手術した左肩の影響も全く伺わせませんでした。

 一昨年までの「投打二刀流」の時は常にセットポジション投法だったが、この日は直近の平地での投球練習と同じようにノーワインドアップ投法で投げました。大谷はこれまで「練習の一環。感覚自体が良ければノーワインドアップに変えることもある」と話しており、ブルペンでも試したようです。

 ロバーツ監督は「(ブルペン)初日としては素晴らしかった。投球フォームはほんとうによかったし、腕の動きもスムーズ。スピード、コントロールも良く、翔平はかなり満足しているようだった」と語りました。

 この日から合流した野手組の中にフリーマンの姿がありました。痛めた右足首をオフに手術したが、フリー打撃では、ヒット性の当たりを飛ばし、怪我からの順調な回復を披露しました。

 フリーマンは「今は、走ること以外はしっかりできていて、良い状態だ。ランニングも来週の半ばには屋外でできるようにするつもり。開幕に向けて完璧に進んでいる」と、手術の影響はないことを強調していました。

 シーズン、ワールドシリーズMVPの2人が、今季もチームを引っ張っていく準備は万全なようで、これにベッツを加えた「MVPトリオ」の活躍が今から楽しみになってきました。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。