米大リーグは9日(日本時間10日)、今永昇太らカブスのバッテリー組が全30球団で最も早くアリゾナ州メサでキャンプインし、3月18、19日に東京ドームでドジャースと対戦する開幕2連戦に向けて始動しました。鈴木誠也ら野手組は今月14日に初日を迎えるほか、他球団も順次アリゾナ、フロリダ両州でキャンプをスタートします。

 今永はランニングや重いボールを使って壁当てをしたあと、キャッチボールで力強い球を投げ込み、室内練習場でデータを取りながら約30球の投球練習を行いました。31歳の今永は、メジャー2年目のキャンプが始まるのが待ちきれなかったと言います。「この感覚は初めてだった。新しい自分になれたような気がしますね」。明るい表情には、昨季チームトップの15勝を挙げて得た自信がみなぎっていました。

 オフのトレーニングでは体脂肪を減らし、筋肉量を増やしました。「MLBはいろんな国から選手が集まっている。無差別の格闘技と同じような感覚なので、身体が強くて損はない」。

 カウンセル監督は練習後の会見で「開幕シリーズで今永は投げるだろう。それが義務であり、ほかの選択肢はないと思う」と明らかにしました。今永は「何年野球をやっても開幕投手は目指すところだと思うし、山本由伸投手と投げ合うことができれば、これほど幸せなことはない」と意欲を見せました。

 昨季は5打数無安打に抑えた大谷翔平との対戦も見据え、「大谷選手の人気に乗っかってたくさんメディアに出演したいと思います」と冗談めかして話していました。

 他球団は、アリゾナ州では大谷、山本、佐々木朗希所属のドジャースがグレンデールで11日から、ダルビッシュ有と松井裕樹所属のパドレスはピオリアで12日から、菊池雄星所属のエンゼルスはテンピで12日から、藤浪晋太郎所属のマリナーズはピオリアで13日から、バッテリー組が始まります。

 フロリダ州では千賀滉大所属のメッツはポートセントルーシーで12日から、小笠原慎之介所属のナショナルズはウエストパームビーチで12日から、前田健太所属のタイガースはレークランドで12日から、青柳晃洋所属のフィリーズはクリアウォーターで12日から、菅野智之所属のオリオールズはサラソタで13日からバッテリー組が始まり、吉田正尚所属のレッドソックスはフォートマイヤーズで17日から野手組が始まります。

 日本に続き大リーグでも始まった春季キャンプ。各選手の仕上がり状況を追いながら、シーズンでの活躍を期待したいと思います。

     ◇◇◇◇

 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。