プロ野球12球団は1日、一斉にキャンプインしたが、注目されたのは、楽天・宗山塁内野手(明大)、ロッテ・西川史礁外野手(青学大)、中日・金丸夢斗投手(関大)、ヤクルト・中村優斗投手(愛工大)の大卒ドラフト1位4選手のアピールぶりでした。

 宗山は、シートノックでは遊撃に入り、持ち前の柔らかいグラブさばきを披露。打撃練習では27スイングで柵越え1本を含む鋭い当たりを放ちました。「身のこなしが良く、打つのも癖がない」と三木監督は評価。球団も単独のグッズ売り場を用意するなど大きな期待を寄せ、宗山は「気負い過ぎず、自分の良さをどんどん出していきたい」と、意気込みを表していました。

 西川は、精力的にに打ち込みました。全体練習終了後のマシン打撃では、1球1球丁寧にスイングするなど、室内での個別練習は2時間近くに及びました。持ち前の長打力を磨くため、キャンプでは甘い球を一発で仕留めるための確実性を求めていくといいます。本人は「すごく緊張したが、やりたいことをやれて、いい形でスタートを切れた」と納得した様子で話していました。

 金丸はこの日が22歳の誕生日で、練習前にナインからバースデーソングを歌ってもらい、報道陣からはケーキを贈られ、パクついていました。ただ、昨年痛めた腰の状態を考慮して、二軍スタートとなったが、キャンプ初日はキャッチボールやゴロ捕球、ランニングなどで汗を流しました。「2月中にブルペンに入れるように調整していきたい」と、焦らずじっくり調整していく方針を示しました。

 中村は、上半身に違和感を訴えたため、高津監督が「万全ではない。ファームでスタートさせる」と、二軍スタートとなりました。最速160㌔を誇るが、首脳陣は金の卵に無理はさせたくない考えで、当面は二軍で調整させる方針。ただ、二軍キャンプには、昨年12月に右肘関節鏡視下クリーニング手術を行った村上崇隆内野手がおり、三冠王経験者との対面に、中村は驚いた様子でした。

 スタートは明暗が分かれた4人だが、キャンプでどれだけアピールして開幕一軍に入れるか、興味は尽きません。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。