プロ野球は1日、12球団が一斉に宮崎と沖縄の両県でキャンプインしました。かつては両県以外の関東以西の雪の少ない太平洋側の都府県や、海外で行われてきた春季キャンプだが、現在は両県に絞られました。
今季は、セ・リーグが巨人と広島が両県で行なうほかは、4球団とも沖縄でキャンプを張っています。パ・リーグは宮崎で3球団、沖縄で3球団が行っています。
プロ野球のキャンプは、1934年に翌年の大リーグ選抜チームとの対戦に備えて編成された全日本チームが、10月15日から千葉県習志野市の谷津球場で行った合同練習が最初とされています。
春季キャンプは、46年に巨人が愛媛県松山市の旧制松山高校グラウンドでペナントレースに向けて練習を行ったのが初めてです。その後、多くの都府県で行われていたが、宮崎県と高知県で行なう球団が多くなり、90年代までは海外でキャンプを張るチームも何球団かありました。
こうした変遷を辿ってきたキャンプが、宮崎県と沖縄県に絞られました。理由は①温暖な気候②誘惑が少なく、野球に集中しやすい環境③近場にキャンプを張る球団が集中しているために練習試合やオープン戦を組みやすいーーが挙げられます。
米大リーグでも、春季キャンプはフロリダ州のグレープフルーツリーグと、アリゾナ州のカクタスリーグに15球団ずつ分かれて行います。
1日に宮崎で始動したのは、巨人、広島、ソフトバンク、オリックス、西武の5球団。沖縄はDeNA、阪神、ヤクルト、中日、日本ハム、ロッテ(石垣島)、楽天の7球団。
10日前後からは大リーグでもキャンプは始まり、しばらくスポーツマスコミの報道は、キャンプでの選手の練習ぶりが中心となります。新人や移籍組、昨季のタイトルホルダーたちの動きに注目していきたいと思います。
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1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。