野球の国際大会「プレミア12」は24日、東京ドームで決勝戦が行われ、2次ラウンド1位の日本代表「侍ジャパン」が同2位の台湾に0-4で敗れ、大会2連覇を逃すとともに、2019年から続いていた国際大会での連勝が「27」で止まりました。

 日本は本塁打攻勢に屈しました。日本は0-0の五回、先発の戸郷翔征(巨人)が8番の林家正に右中間先制ソロアーチを浴びると、さらに安打と四球の一死一、二塁から3番の陳傑憲に右越え3ランを許し、4点のリードを奪われました。

 前日、同じ相手に10安打9得点で打ち勝った打線は、四回まで内野安打1本に抑えられ、五回、二死二塁の好機も無得点。六回から九回までも1安打しか打てず、結局、完封負けを喫しました。

 国際大会27連勝で止まった日本。連勝が始まったのは、19年の「プレミア12」の2次ラウンド、第3戦のメキシコ戦からです。第4戦の韓国に勝って決勝に進むと、再び韓国に勝って3連勝で大会初優勝を果たしました。

 続く21年の東京五輪では、予選リーグを2連勝で通過すると、準々決勝の米国戦でサヨナラ勝ちし、準決勝は韓国に、決勝は敗者復活戦から勝ち上がった米国に勝ち、5連勝で金メダルを獲得しました。これで通算8連勝。

 23年のWBCでは、1次ラウンドを4連勝で突破し、準々決勝のイタリア戦、準決勝のメキシコ戦、決勝の米国戦に勝利し、7連勝で世界一に輝きました。これで通算15連勝。この年、若手主体で戦う「アジアプロ野球チャンピオンシップ」で予選リーグから決勝まで負けなしの4連勝で大会2連覇を果たし、通算19連勝。

 そして、今回の「プレミア12」でも1次ラウンドから8戦全勝で決勝戦に進んだが台湾に敗れ、国際大会5年ぶりの黒星を喫して、「27」で連勝が止まりました。 

 日本代表「侍ジャパン」は、26年にWBC、28年はロサンゼルス五輪を迎えます。今大会では初めて国際大会に臨んだのが13人に上り、このうち7人の野手は全員安打を打つなど、経験を積ませることが出来ました。ただ、先発投手の後を受けた2人目、3人目の投手が9試合中8試合で失点する課題が出ました。

 WBCと五輪では大谷(ドジャース)らメジャー組の参加で、チームカラーは変わるでしょう。いずれにしろ、WBC連覇、五輪連覇を果たすために、攻守両面で課題を洗い直す「いい敗戦」としたいところです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。