50本塁打、50盗塁の「50‐50」を大リーグ史上初めて達成した大谷翔平(ドジャース)。しかし、大谷が今季達成した「メジャー初の記録」はこれだけではなく、数えきれない「史上初」を成し遂げました。
9月17日(日本時間18日)の敵地でのマーリンズ戦との3連戦では大爆発しました。3試合計16打数8安打で、特に19日(同20日)には6打数6安打、3本塁打、10打点、2盗塁と圧巻の躍動を見せ、「50‐50」を達成しました。さらに本拠地に戻ってのロッキーズとの3連戦でも勢いは止まらず、3試合で12打数8安打3打点、2本塁打、4盗塁をマークしました。
19日の試合では、「50‐50」だけでなく、「1試合で3本塁打と複数盗塁」、「1試合5安打、複数本塁打、複数盗塁」、「1試合10打点、6安打、5本の長打、3本塁打、2盗塁」が史上初の記録となりました。
この試合での勝利で、ドジャースはポストシーズン進出を決めたが、「ポストシーズンに出場したことがない現役選手」の中でも最多865試合に出場していた「不名誉記録」からも大谷は脱出しました。
また、19日から22日の間「4試合で5本塁打と5盗塁を記録した初の選手」にもなりました。
シーズンを通しての記録でも、「1試合で1本塁打&1盗塁」を記録した試合が今季16試合となり、通算1406盗塁のリッキー・ヘンダーソンがヤンキース時代の1986年に記録した「13試合」を超えました。
MVPの受賞でも「DHでの受賞」、「2年連続リーグをまたいでの受賞」、「3度目の満票」は、いずれも史上初の出来事でした。
大谷は「大リーグ史上初」だけでなく、日本人選手としてのメジャー記録も次々と塗り替えました。打点は2005年の松井秀喜(ヤンキース)の116打点を超える130打点。134得点も01年にイチロー(マリナーズ)がマークした127得点を更新。盗塁も同年にイチローが残した56盗塁を超える59盗塁を記録しました。
来季は「投打の二刀流」が復活し、投手部門でも数々の「史上初」を達成するような活躍を期待したいものです。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。