2025年の米国野球殿堂入り候補者が18日(日本時間19日)発表され、米大リーグのマリナーズなどでプレーし、日米通算4367安打(メジャーで3089安打)を放ったイチローら14人が新たに加わりました。選出されれば日本人初となるが、米メディアは選出は確実で、史上2人目の満票選出がなるかどうかが、話題となっています。結果は1月21日に発表されます。
候補の資格は大リーグで10年以上プレーし、現役を引退して5年がたった選手で、殿堂入りには全米野球記者協会に10年以上在籍する記者の投票で75%以上の得票が条件となります。日本人ではこれまで野茂英雄(ドジャースなど)、松井秀喜(ヤンキースなど)が資格を得たが、殿堂入りはなりませんでした。
イチローは米移籍1年目の2001年にア・リーグの首位打者と盗塁王に輝き、史上2人目の新人王とMVPを同時に獲得し、この年からメジャー史上初の10年連続シーズン200安打を達成。04年にはシーズン262安打メジャー新記録を樹立しました。また10年連続ゴールデン・グラブ賞も受賞しました。
イチローに期待されるのは、史上2人目、野手では初の満票選出です。1936年の開始から、過去88年、選手として殿堂入りしたのは計276人。うち、満票は2019年、メジャー史上最多652セーブを挙げたヤンキースの守護神マリアーノ・リベラしかいません。過去、満票選出に20年のデレク・ジーター(ヤンキース)が1票、16年のケン・グリフィーJr(マリナーズなど)が3票足りずに届かなった経緯があります。
来年度の殿堂入り投票では、イチローと同じく初年度選出が見込まれるC・Cサバシア(ヤンキース)や、イチローの同僚だったフェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ)も登場。また、名クローザーだったビリー・ワグナー(アストロズなど)は10年目までの投票最終年を迎えます。
イチローが史上2人目の満票選出なるか、注目されます。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。