プロ野球の12球団合同トライアウトが14日、千葉市のゾゾマリンスタジアム開催されました。来季の戦力構想から外れた選手ら合計45人が参加したが、中には今季オイシックス新潟でプレーした陽岱鋼選手(37)やプロ退団後5年経過した元ロッテの島孝明投手(26)らも登場しました。
陽は、日本ハム、巨人でプレーして1322試合に出場。ゴールデン・グラブ賞4度受賞したほか、通算打率2割7分、105本塁打、482打点をマーク。21年オフ、巨人を自由契約になると、2年間米独立リーグでプレー。今季の新潟ではファームで72試合に出場し、打率2割3分2厘、1本塁打、13打点でした。
トライアウトで行われた実戦形式のシートバッティングでは、4打席で3打数無安打、空振り三振2つ、四球1個と結果は残せなかったが、第1打席の左飛はフェンス際の大きな当たりだったほか、外野から好送球を披露するなど、存在感を示しました。
島は、かつての本拠地で5年ぶりの登板だったが、最速151㌔を計測し、ブランクを感じさせない豪速球を披露しました。高卒3年目の18年にロッテを戦力外となり、翌20年から国学院大学の人間開発学部に入学。スポーツの動作解析を研究。卒業した今春からは慶応大学の大学院に進学しました。現在も授業と研究の毎日で、アナリストとして社会人野球日本代表に帯同しています。
大学4年間は野球から遠ざかっていたが、慶大で野球部員相手にボールを投げているうち、「最後のチャンスにチャレンジしたい」と、トライアウトへの参加を決意しました。
参加した選手は今後、興味を持った球団から獲得のオファーや入団テスト受験の連絡を待つことになります。
トライアウトを巡っては、獲得する球団が減っていることから、来年以降の開催を見合わせると、NPBがプロ野球選手会に8月に伝えたこともあって、今回が最後の開催になる可能性が高くなりました。
「最後のトライアウト」で、陽や島など45選手の行方がどうなるか、注目されます。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。