米大リーグでポジション別に最も打撃に優れた選手に贈られる「シルバースラッガー賞」の受賞者が12日(日本時間13日)発表され、ドジャースの大谷翔平がナ・リーグ指名打者(DH)部門で選出されました。エンゼルスでプレーした2021年、23年に選ばれたア・リーグDH部門に続き、2年連続3度目の受賞です。
大谷は今季打率3割1分、54本塁打、130打点、59盗塁で、前人未到の「50本塁打、50盗塁」を達成し、本塁打と打点で二冠。前日の11日(同12日)に発表された全米野球記者協会選出のMVPではナ・リーグ最終候補者のうちの1人に入り、歴史的シーズンとなった今季の受賞ラッシュが続きそうです。
今後は、14日(同15日)にハンク・アーロン賞と最優秀DHに贈られるエドガー・マルチネス賞、オールMLBチームが発表され、21日(同22日)にMVPが発表されます。
ドジャースからは大谷の他に、ベッツがユーティリティー部門、T・ヘルナンデスが外野手部門で選ばれ、同賞では球団最多となる3選手の受賞となりました。ベッツは7度目で、過去6度は全て外野手。今季は遊撃手として開幕を迎えたが、左手骨折から復帰後はチーム事情もあって、右翼手で出場し、来季は内野に再転向する予定です。
ナ・リーグ外野手部門で候補に入った、打率2割8分3厘、21本塁打、73打点の鈴木誠也は、受賞を逃しました。
同賞は1980年に創設され、打撃のベストナインに相当します。監督やコーチの投票で両リーグ各ポジションから選ばれ、自チームの選手には投票できません。歴代最多受賞はジャイアンツなどでメジャー最多の762本塁打を放ったバリー・ボンズの12度で、DH部門ではレッドソックスなどで通算541本塁打のデービッド・オルティスの7度が最多です。
日本選手としては、大谷の他に、イチローがマリナーズ時代に外野手として3度受賞しています。
大谷の受賞は、どこまで連なるのか、興味が尽きません。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。