プロ野球のロッテは9日、佐々木朗希投手(23)について、ポスティングシステムにより米大リーグへの移籍を容認したと発表しました。
同システムは、海外フリーエージェント(FA)権を持たない日本選手が大リーグ移籍を目指す場合に利用する制度。今後、国内の手続きを経て、米機構(MLB)から全30球団に獲得可能選手として公示されます。
昨オフに大リーグ挑戦の意向を表明していた佐々木は「入団してから継続的にMLB挑戦について耳を傾けていただき、今回、正式に許可していただいた球団には感謝しかありません」とコメントしました。
佐々木は岩手・大船渡高校からドラフト1位で2020年にロッテに入団し、165㌔の快速球などで22年4月に史上最年少の20歳5か月で完全試合を達成。昨春のWBC日本代表「侍ジャパン」にも選べれ、世界一に貢献しました。
これを受け、米メディアは「世界で最も才能のある投手の1人」(スポーツ専門局ESPN)など相次いで速報しました。というのも、昨年、佐々木が投板する試合にはヤンキースのキャッシュマンGMが訪れたほか、今年はドジャースのフリードマン編成本部長も視察するなど、多くの大リーグの関係者が足エお運んでいて、このオフの動向が注目されていたからです。
今月開かれた大リーグGM会議でも各球団の編成部門の幹部に佐々木の評価を問う内容の報道も相次いでいました。
ただ、23歳の佐々木の場合、「25歳ルール」が適用されます。25歳未満の米国外選手との契約を定めた大リーグの労使協定により、マイナー契約しか結ぶことができず、年俸も低く抑えられることのなります。
17年に23歳でエンゼルスに移籍した大谷翔平選手(現ドジャース)の場合、契約金231万5000ドル(当時の為替レートで約2億6000万円)で、メジャーに昇格した段階で、最低年俸の54万5000ドル(同約200万円)となりました。
佐々木がどの球団と契約するか、大谷のようにマイナー契約からすぐにメジャー昇格ができるか、できた場合、どのような成績を残せるか、注目はますます高まります。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。