東京六大学野球秋季リーグ戦の優勝の行方は、9日から始まる早慶戦の結果にかかっています。早大が1勝でもすれば早大の優勝、早大が慶大に連敗すれば早大と明大による優勝決定戦が行われます。

 7日現在、1位早大は早慶戦を残して8勝1敗2分け、勝率.889の勝ち点4。2位明大は全日程終了で8勝3敗2分け、勝率.727の勝ち点4。早大は1勝すれば、例え勝ち点を落としても、勝率で明大を上回るため優勝。早大が連敗すれば早明とも8勝3敗2分けとなり、勝ち点、勝率とも並ぶため、早慶戦終了後、1日開けて早明による優勝決定戦が行われます。

 早慶戦は、1903年11月21日、慶大の三田綱町球場で初めて対戦しました。試合は11-9で慶大の勝利だったが、早大は野球部発足から1年余り。対する慶大が20年近い歴史を持ち、後発で格下の早大が善戦したことで、翌年から定期戦を行うようになり、今年で120周年の早慶定期戦が、途中中断があったが、続いていることになります。

 25年には早大、慶大、明大、法大、立大、東大による東京六大学野球連盟が発足。現在では、春秋のリーグ戦最終カードとして早慶戦が組み込まれています。

 特に有名なのは、60年秋のリーグ戦で、早慶戦が早大の2勝1敗となった結果、早慶両校が勝ち点、勝率ともに首位で並び、両校による優勝決定戦となりました。この時はリーグ戦終了後に1日開けずに一発勝負の決定戦を行ったが、試合は1-1の引き分け。再試合も0-0で引き分け、再々試合を早大が安藤元博の4連投で3-1で制し、早大が優勝。いわゆる「早慶6連戦」と称されています。

 対戦成績(1925年秋~2024年春)は早大243勝、慶大200勝、引き分け11。早慶による優勝決定戦は5度あり、早大4勝、慶大1勝、引き分け2となっています。

 長嶋茂雄の登場により、立大にリーグ戦の主役の座を明け渡したことがあったが、その他の時期はリーグ戦の主役の座を保持し続けた早慶戦。今秋は早大の優勝がかかる試合となったが、果たして結果はーー。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。