プロ野球ドラフト会議が24日開かれたが、出身高校、大学、社会人チームの中で、最多の6人が指名されたのが富士大。麦谷祐介外野手がオリックス1位、佐藤柳之介投手が広島2位、安徳駿投手がソフトバンク3位、渡辺悠斗捕手が広島4位で指名され、育成ドラフトで坂本達也捕手が巨人1位、長島幸佑投手がロッテ3位で指名されました。 

 過去、同一年の1チーム最多指名は5人で、1977年の法大、91年の東北福祉大、2000年のプリンスホテル、04年のNTT西日本の4チーム。高校は1966年の中京商(愛知)、平安(京都)、76年の崇徳(広島)、2001年の日大三(東京)、18年の大阪桐蔭(大阪)の4人が過去最多です。

 富士大は岩手県花巻市が本拠地。北東北大学野球リーグ所属で、山川穂高(ソフトバンク)らを輩出しているが、全国の野球ファンには馴染みが薄い大学と言えます。ただ、もしかしたら大リーグで活躍する大谷翔平(ドジャース)や菊池雄星(アストロズ)の母校・花巻東高校の「花巻」に引き寄せられて、球児が目指した大学だったかもしれません。

 また、今年のドラフトは宗山塁内野手(明大)に5球団、金丸夢斗投手(関大)に4球団が競合するなど、「ビッグ2」に注目が集まりました。気の早い話だが、来年のドラフトに目を向けていくとーー。

 高校生では将来性十分の投手がそろいます。今春のセンバツを制した健大高崎(群馬)の最速154㌔右腕・石垣元気や大阪桐蔭の151㌔右腕・森陽樹、夏の甲子園を制した京都国際(京都)の左腕・西村一毅ら。

 大学生では1㍍63と小柄ながら走攻守で能力が高い勝田成内野手(近大)が目玉。投手では、いずれも150㌔超の速球を投げる高須大雅(明大)、島田舜也(東洋大)、高木快大(中京大)らに指名が集まることが予想されます。

 今年は富士大から6人も指名されたが、果たして来年はーー。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。