巨人の浅野翔吾外野手(19)は、28日行われたヤクルト戦(神宮)で、先制2ランを放ち、チームの4連勝に貢献しました。
両チーム無得点の三回、この回先頭の門脇誠がチーム初安打で出塁後、二死三塁となって、プロ入り初の2番打者となった浅野に第2打席が回ってきました。カウント2-2から、サイ・スニードが投げた内角スプリットを振り抜くと、本塁打を確信したようにバットを高々と掲げ、左翼席に飛び込む打球を見届けました。
12日に、ヘルナンデスの負傷離脱で一軍に昇格した後、打率3割5分7厘、3本塁打、11打点と絶好調。19歳9か月の浅野が月間3本塁打放ったが、巨人の10代選手が月間3本塁打したのは、2008年8月の坂本勇人(19歳8か月)以来、16年ぶり。
浅野の3本塁打は、全て先制本塁打だが、殊勲弾(先制、同点、勝ち越し、逆転、サヨナラ)を10代で月間3本マークしたのは、1994年5月の松井秀喜(19歳10か月、逆転、勝ち越し、サヨナラ)以来30年ぶりとなります。
阿部慎之助監督は「勝負勘を一番買っている。打席に入った時の表情、勝負する顔が素晴らしい」と、1㍍71の、小柄だが負けん気の強い高卒2年目を讃えました。
本人も「いつ二軍に落とされてもおかしくないので、とにかく必死。試合になったら、年齢は関係ないので、がむしゃらにいくしありません」と、強気一辺倒なところを垣間見せました。
前日は、六回二死一、三塁で前を打つ丸佳浩が敬遠された後、遊ゴロに仕留められ、「悔しいだけでした」。
新たに巨人に出現した「シンデレラボーイ」が、広島との優勝争いの主役になりそうな予感がします。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。