第106回全国高校野球選手権決勝戦は23日、甲子園球場で行われ、京都国際(京都)が延長タイブレイクの末、2-1で関東第一(東東京)を破り、初優勝を飾りました。今夏の47都道府県の予選に参加した3441校(連合チームを含む)の頂点に京都国際が立ったわけです。

 ところで、高校球児の夢である甲子園出場。実は、都道府県によって、甲子園に多くの高校が出場履歴のあるところと、一部の高校に偏っているところがあります。

 全国で一番、割合として多くの高校が甲子園に出場しているのは佐賀県。参加校36校のうち、春夏1回でも甲子園出場した高校は22校あり、その比率は61.1%。今夏の県大会ベスト8は全て県立高で、そのうち3校は甲子園出場経験がなく、初出場校は、まだ増えそうです。2位は鳥取県で参加校22校のうち、甲子園出場校は13校で、比率は59.1%。3位は宮崎県で46校のうち、27校で、比率は58.7%。

 逆に神奈川県は168校のうち、甲子園出場校は19校で、比率は11.3%。横浜や東海大相模など全国に知られた強豪校が1枠を争っているため、無名の高校が甲子園に出場するのは困難となっています。2位は東京都で、251校のうち37校で、比率は14.7%。3位は愛知県で、173校のうち29校で、比率は16.8%。

 一般的に参加校が少ない都道府県は5割以上の高校が甲子園出場を果たしているのに対し、参加校の多い都道府県は2割に満たない傾向となっています。その中で、北海道は参加校168校のうち、56校が出場しており、比率は33.3%と、100校以上が参加する都道府県の中で一番高くなっています。

 逆に鹿児島県は参加校63校のうち、出場は15校で23.8%、広島県は86校のうち、出場22校で、比率は25.6%と、100校未満の高校の中では、甲子園出場を一部の高校が占めています。

 いずれにしろ、36校のうち22校が甲子園出場経験のある佐賀県に対し、168校のうち19校しか甲子園出場がない神奈川県。このアンバランスを、どう感じますか………。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。