ドジャース対パイレーツ戦が9日(日本時間10日)、ドジャースタジアムで行われ、「1番、DH」で出場の大谷翔平は、ナ・リーグ単独トップとなる35号2ランを放ち、並ばれていたブレーブスのオズナに再び1本差を付けました。

 大谷は、初回の第1打席で全球真っすぐで3球三振に打ち取られた右腕ケリーに対し、三回一死一塁で2度目の対戦をしました。カウント1-2から4球目の真ん中低めのスライダーをすくい上げると、打球速度183.3㌔、飛距離136.5㍍の特大本塁打がバックスクリーンに飛び込みました。

 ドジャースのロバーツ監督は、左手骨折で離脱し、12日にも復帰予定のベッツについて「2番、右翼」で起用し、上位の打順を「1番大谷、2番ベッツ、3番フリーマン」とする方針を同日、明らかにしました。

 三冠王を狙える位置にいる大谷にとって、1番を続けることで、微妙に結果が左右されます。まず、本塁打は打席数が多い1番の方が有利なのは間違いありません。打率は、打順で影響されることはほとんどありません。

 問題は打点で、昨季のメジャー全体の「打順別打点数」では、1番打者が2337点、2番打者が2598点、3番打者が2818点となっており、中軸に向かうほど打点を稼ぐ結果になっています。この数字から見ると、1番より2番の方が打点は稼ぎやすいと言えます。

 一方、メジャー史上6人目の「40本塁打、40盗塁」にも期待がかるが、盗塁を狙う機会が1番の方が増えるため、有利となりそうです。

 大谷はこの日、4打数1安打2打点1本塁打で、打率3割1厘8毛は2位にわずか1毛差の1位、本塁打35本は2位に1本差の1位、打点83は1位に6点差の2位。

 さて、故障前に1番を打っていたベッツが戻っても、1番のままの大谷。結果が吉と出るかどうか、興味は尽きません。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。