ドジャースの大谷翔平は3日(日本時間4日)、敵地オークランドのアスレチックス戦に「1番、DH」で出場し、3盗塁を決めました。これで「33本塁打、31盗塁」となり、指名打者(DH)の選手としてはメジャー史上初の「30ー30」を達成しました。
大谷は一回、四球で出塁すると、次打者の初球に盗塁成功。これで今季29盗塁となり、自身初の30盗塁に王手をかけました。
そして、九回。先頭打者として中前打で出塁すると、すかさず二塁盗塁に成功し、「30」の大台に乗せました。さらに無死一、二塁の場面でダブルスチール。今度は三塁盗塁に成功し、31盗塁となりました。ドジャースは大谷の足を絡めた攻撃を起爆剤に、この回、打者一巡の猛攻で6点入れて勝負を決め、10-0で圧勝しました。
「30ー30」は、ドジャースでは、1997年、99年のR・モンデシー、2011年のM・ケンプに次いで3人目、4度目となります。
ドジャースはこの試合が111試合目で、シーズン162試合に換算すると、「48本塁打、45盗塁」のペースとなります。昨季までの投打二刀流の時の年間最多盗塁は2021年の26個(本塁打は同年の46本)だったが、右肘手術のリハビリのため打者専念の今季は、盗塁数の増加が最も顕著になっています。
今後、期待される数字は、まず「3割、30本塁打、30盗塁」の「30ー30ー30」だが、現状3割9厘の打率を3割以上に維持すれば達成します。
過去5人しかマークしていない「40本塁打、40盗塁」の「40ー40」も、十分可能な記録となりました。さらにメジャー史上初となる「50ー30」への期待も高まってきました。これは「50ー40」の夢の数字にもつがります。
もちろん、盗塁は入ってないが、12年のM・カブレラ以来の三冠王も視野に入ってきます。
大谷自身は、個人数字でなく、あくまで今季の目標を「ワールドシリーズ優勝」に置いているが、九回のドジャースの攻撃に代表されるように、大谷の足を絡めた攻撃はチームの勝利に直結することが多く、その意味で「30ー30」の意味は大きいと思います。
◇◇◇◇
1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。