ドジャースの大谷翔平は28日(日本時間29日)、ヒューストンで行われたアストロズ戦に「1番、DH」で出場し、九回に二盗を決め、自己最多のシーズン27盗塁をマークしました。

 九回、先頭で四球を選ぶと、次打者の初球に二盗成功。メジャー7年目、30歳で自己最多のシーズン27盗塁に到達しました。その後、三塁に進んで犠飛で生還。4試合ぶりの無安打に終わった試合だったが、リードを4点に広げる貴重な追加点につながりました。

 27盗塁はリーグ4位で、失敗は4度しかなく、成功率は87.1%。実は、ドジャースのロバーツ監督は、現役時代通算243盗塁、盗塁成功率80.7%で「21世紀最高の走り屋」とも称されたが、その成功率を大谷は上回っています。

 指揮官は、相手投手の癖など情報を共有するマッカロー・一塁コーチの存在も大きいと語り、「翔平はしっかり勉強して試合に臨む。積極性や体調の良さも成功につながっている」と、分析しました。さらに「翔平が走ると、多くが得点につながる。多くの形で勝利に貢献してくれる」と目を細めました。

 特に、6月にベッツが離脱し、大谷が1番に入るようになってからは、2番を打っていた時より盗塁のペースが上がり、35試合で12盗塁と、ほぼ3試合に1盗塁のハイペースとなっています。

 キャンプ中からコーチ陣の指導を受けながら入念に盗塁のスタートを確認してきた姿勢が、盗塁増につながったと言えると思います。これで年間「48本塁打、40盗塁」ペースに乗せ、史上初の「50本塁打、40盗塁」も現実味を帯びてきました。

 大谷は「そうした記録は積み上げるものだと思うので、それはシーズンが終わった時に『よかったね』でいいんじゃないですか」と、さらっとコメントしました。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。