ドジャース対レッドソックス戦が20日(日本時間21日)、ドジャースタジアムで行われ、「1番、DH」で出場のドジャースの大谷翔平は、打者として800試合出場で800安打をマークしました。試合はドジャースが延長十一回、7−6でサヨナラ勝利を収めました。

 大谷は第1、第2打席は凡退して迎えた六回の第3打席。この回の先頭打者で、左中間二塁打を放ちました。これが打者としての通算出場800試合目で800安打。日本選手として、イチロー(3089安打)、松井秀喜(1253安打)に次ぐ3人目の800安打到達となりました。

 また通算本塁打はちょうど200本のため、安打は1試合に1本、本塁打は4試合に1本打ってきた計算になります。しかも投手との二刀流での達成です。

 このため、レッドソックスベンチが警戒するのは当然と言えるかもしれません。九回の一死二塁、延長十一回の一死一、三塁で、いずれも大谷に対して申告敬遠の判断を下したのも勝つための作戦としてはわかります。

 しかし、レッドソックスのコーラ監督は、昨季まで大谷が所属したエンゼルスなら通用した作戦も、ドジャース相手だと勝率の高いものとはならないことを、はっきり分かったのではないかと思います。

 九回は続くスミスを打ち取ったが、十一回はサヨナラタイムリーを打たれたのです。

 スミスはオールスターにも出場した捕手で打撃技術はもちろん、二度も大谷を申告敬遠して勝負されて「今度も打てなくては」という精神的な面も考慮するべきだったと思います。

 6月29日(日本時間30日)も、ジャイアンツが延長十一回表に大谷を申告敬遠して、続くスミス以下に打たれて一挙7点もドジャースに入れられたことがあったが、ドジャース相手には「大谷申告敬遠」の作戦は勝率の高い作戦とは言えないことが、示された試合であった気がします。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。