野球が2大会ぶりに実施される2028年ロサンゼルス五輪について、米大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは16日(日本時間17日)、オールスター戦前の記者会見で、メジャー選手の五輪派遣の可能性について示唆しました。
これまでシーズン日程と重なるために派遣を見送ってきた大リーガーの五輪出場について「具体的にどのような形となるのか。私たちのシーズンに関して、どのような妥協が必要なのか。その件に関して私はオープンな姿勢を保っている。これは選手の関心もある」と語りました。
ドジャースの大谷翔平も球宴前日の会見で、ロス五輪への質問に対し「出たい気持ちはもちろんある。五輪は特別。普段野球を見ない人たちも見る機会が増える。野球界にも大事なこと」と出場の意欲を示していました。
大谷だけでなく、ヤンキーのジャッジも「五輪で米国代表でプレーするのはずっと夢だった。野球を五輪競技に戻すチャンスだし、大リーグにとってもいいこと」と賛同しています。
フィリーズのハーパーも「五輪に出ることはみんなの夢。NHL(アイスホッケー)を見習い、リーグを中断して選手を送るべきだ。大谷のコメントは後押しになるだろう」と訴えました。
大リーグ選手会のトニー・クラーク専務理事も「選手たちは、機会があれば参加することに関心があるというのが多数意見です」と明かしました。
マンフレッド・コミッショナーは、ロス五輪のケーシー・ワッサーマン・チェアマンと既に協議しており、「先週、ケーシーと、シーズン中ということに関して、どういう妥協案を作れるかなどについて話し合った」と語りました。
大リーグの選手が五輪に出場することになれば、野球が五輪の正式種目になる可能性も出てくるわけで、今後、どういう形に決着するか、注目していきたいと思います。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。