DeNA対中日戦が10日、横浜スタジアムで行われ、DeNAの先発・東克樹投手(28)は今季2度目の完封勝利で、開幕8連勝を飾りました。1968年に島田源太郎が10連勝をマークして以来、8連勝は球団2人目で、同球場での連勝も11に伸ばし、84年~90年の斎藤雅樹(巨人)に並びました。DeNAは3-0の勝利で、首位巨人に0.5ゲーム差に迫りました。

 開幕からの連勝記録は、1位が2013年に田中将大(楽天)が記録した24連勝で、田中はこの年、一度も敗れることなく24勝0敗でシーズンを終えています。今後破られる可能性が極めて低い「不滅の金字塔」と言えます。

 2位は1957年に稲尾和久(西鉄)の20連勝で、この年は35勝6敗で最多勝、最優秀防御率、最高勝率の三冠に輝き、史上最年少(20歳)のリーグMVPに輝きました。3位は1940年のヴィクトル・スタルヒン(巨人)の18連勝で、この年38勝12敗でした。スタルヒンはこの年、須田博に改名もしています。

 4位以下は次の通りです。④1981年・間柴茂有(日本ハム)15連勝(シーズン15勝0敗)、2005年・斉藤和巳(ソフトバンク)15連勝(シーズン16勝1敗)⑥1999年・篠原貴行(ダイエー)14連勝(シーズン14勝1敗)⑦1947年・御園生崇男(阪神)13連勝(シーズン18勝6敗)、1966年・堀内恒夫(巨人)13連勝(シーズン16勝2敗)、2020年・菅野智之(巨人)13連勝(シーズン14勝2敗)⑩1948年・中谷信夫(南海)12連勝(シーズン21勝12敗)、1965年・林俊彦(南海)12連勝(シーズン17勝3敗)、2010年・岩隈久志(近鉄)12連勝(シーズン15勝2敗)。

 ベスト10の12人が所属したチームの中で、優勝しなかったのは2005年・斉藤のソフトバンク(2位)と、04年・岩隈の近鉄(5位)だけで、他の10チームはすべてリーグ優勝を果たしています。

 それだけ、開幕からの連勝投手の存在は、実績とともに、「勝ち運」がチームにも乗り移って、快進撃を運んでいくと思います。「東の連勝がどこまで続くのか」で、DeNAの優勝の行方も決まっていく気がします。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。