オリックスのドラフト6位右腕・古田島成龍投手(24)は、23日の西武戦(京セラドーム大阪)の八回二死から救援し、無失点で抑えて、初登板から22試合連続無失点のプロ野球記録に並びました。2021年の広島・栗林良吏、22年の楽天・宮森智志に次いでプロ野球3人目です。

 4月6日のロッテ戦での初登板から22試合連続の無失点。この日の出番は3点リードの八回二死走者なしの場面で巡ってきました。1㍍75、85㌔の身体を躍動させて、代打・山野辺翔をカットボールで投ゴロに打ち取りました。

 茨城県出身の古田島の名前の「成龍」のいわれは二つあります。一つは母親の恵子さんが香港の映画スター、ジャッキー・チェンのファンで、現地の名前の表記が「成龍」だったこと。もう一つが、出身の茨城県河内町が千葉県成田市と茨城県龍ヶ崎市の間にあるため、二つの市から一文字ずつ付けたということです。

 古田島は茨城県の取手松陽高校から千葉県の中央学院大学に進み、社会人野球チームの日本通運からオリックス入りしました。

 22試合連続無失点のうち、長打は1本も打たれることなく、1勝0敗9ホールドの成績を残しました。最速152㌔の速球を軸にカットボールやシンカーを織り交ぜて勝負する強気な投球が持ち味です。

 この次狙うのは、初登板から23試合連続無失点のプロ野球記録と、さらに西武・平良海馬が持つ39試合連続無失点のプロ野球記録にどこまで迫り、追い抜くことが出来るかどうかです。

 大リーグの新人記録は2008年のブラッド・ジーグラー(アスレチックス)が記録した29試合連続無失点。メジャー全体の記録は11年のクレイグ・キンブレル(ブレーブス)がマークした38試合連続無失点です。

 古田島は、新記録に向けては「ただ、その仕事をこなすだけ。やることは変わらないので、そんなに重圧を感じることもない」といいきる「大物ぶり」を発揮しました。

 オリックスはリーグ3連覇から、今季は首位ソフトバンクから13.5ゲーム離された5位と低迷しているが、古田島の奮起でどこまでソフトバンクに迫れるか、注目していきたいと思います。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。