ドジャースの大谷翔平は16日(日本時間17日)、ドジャースタジアムでのロイヤルズ戦に「2番、DH」で出場し、2打席連続本塁打となる18、19号を放ちました。これでナ・リーグトップのオズナ(ブレーブズ)に1本差と迫りました。

 第1打席四球の後、第2打席は三回、一死走者なしで回ってきて、相手先発の右腕シンガーの148.9㌔のシンカーを捉えると、打球速度183.9㌔、飛距離137㍍の打球がバックスクリーン左に飛び込みました。飛距離は今季2番目の特大弾でした。

 さらに六回、この回先頭打者で打席に立つと、シンガーのスライダーをすくい上げるように引っ張り、打球速度178.2㌔、飛距離122㍍の打球が右翼席に吸い込まれました。1試合2本塁打は今季2度目で、2打席連続は今季初でした。

 2021年、23年は月間MVPで、特に23年は月間15本塁打を放った得意の6月はまだ5発だが、最近6試合で4本塁打と、ペースは上がってきました。

 ただ、この試合で不動の1番打者、ベッツが七回の第4打席で左手に四球を受け退場するアクシデントが発生しました。ロバーツ監督が「骨折が見られる」と明らかにしたが、ベッツが長期離脱することになれば、チームはもちろん、大谷にとっても重大な出来事となります。

 「1番ベッツ、2番大谷、3番フリーマン」のMVPトリオによる上位打線は、他チームの驚異だったが、指揮官は大谷を1番に起用する考えも表明しました。

 3人が並ぶことで、大谷との勝負を避けたり、四球を連発することがほとんどなかった今季。しかし、ベッツの故障で大谷への相手投手の攻め方が変わったり、勝負を避けるケースが増えることが予想されます。

 大谷は試合後、山本由伸に続いてベッツも故障したことについて「チームにとってタフな状況が続いているが、何とかみんなでカバーできるように頑張りたい」と話しました。

 それでも昨季まで在籍したエンゼルスに比べると選手層の厚さはドジャースの持ち味だけに、大谷への負担が軽減されることを期待したいと思います。

   ◇◇◇◇

 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。