プロ野球はシーズンの1/3を終えたが、ここまでの順位を見ると、両リーグともチーム防御率の上位3チームが、順位も3位以内に入っています。また、個人防御率もトップ10のうち、3位以内のチームの投手が両リーグとも合計8人ずつを占めるなど、「野球は投手力」通りとなっています。

 セ・リーグのチーム防御率を見ると、首位の巨人が2.27、2位広島2.33、3位阪神2.27、4位中日2.63、5位DeNA3.42、6位ヤクルト3.33。

 個人防御率も①大瀬良(広島)1.268②床田(広島)1.272③才木(阪神)1.34④山崎伊(巨人)1.47⑤小笠原(中日)1.72⑥戸郷(巨人)1.78⑦村上(阪神)2.03⑧東(DeNA)2.19⑨大竹(阪神)2.93⑩九里(広島)3.16。

 パ・リーグのチーム防御率を見ると、首位のソフトバンクが2.00、2位ロッテ2.72、3位日本ハム2.72、4位楽天4.00、5位オリックス2.91、6位西武3.20。

 個人防御率も①メルセデス(ロッテ)1.45②モイネロ(ソフトバンク)1.77③有原(ソフトバンク)1.84④山崎(日本ハム)2.01⑤今井(西武)2.14⑥佐々木(ロッテ)2.18⑦加藤貴(日本ハム)2.40⑧伊藤(日本ハム)2.54⑨小島(ロッテ)2.74⑩早川(楽天)2.76。

 これに対しチーム打率を見ると、例えばセ・リーグは首位巨人が.231、2位広島.242、3位阪神.221、4位中日.235、5位DeNA.245、6位.237など、チーム打率5位の巨人が首位、6位の阪神が3位など、打力とチーム順位は比例してないことが伺えます。また、最近3年間でリーグ優勝2度のヤクルトが最下位、3度のオリックスが5位なのも、投手力が劣っていることが原因と言えるでしょう。

 それでも、まだシーズンは2/3近く残っています。下位チームが巻き返すには、何よりも投手力の整備が必要と言えるでしょう。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。