プロ野球のセ・パ交流戦が28日から始まります。1カード3試合で、各球団がホームとビジターで9試合ずつ計18試合行い、合計で108試合開催されます。最初のカードはセ・リーグ球団の本拠地で行われ、勝率1位の「交流戦優勝球団」には賞金3000万円、12球団で最も活躍した最優秀選手(MVP)には賞金200万円が贈られます。

 昨年は、DeNA、巨人、オリックス、ソフトバンクのの4球団が11勝7敗の同率でトップに立ち、得失点率(TQB)最上位のDeNAが初優勝を飾りました。

 勝率1位タイのオリックスは、パ・リーグで3連覇を達成しました。過去にも2021年優勝のオリックス、22年優勝のヤクルトがそれぞれリーグを制するなど、交流戦の成績がペナントレースの行方にも影響するケースが、最近の交流戦では顕著に見られます。

 27日には都内で記者会見が行われ、東京ドーム、神宮球場、横浜球場の関東の球場で初戦に臨む6球団から、選手1人ずつが参加しました。

 このうち、パ・リーグで首位を走るソフトバンクからは今季、育成選手から支配下選手に登録されて、ここまで打率2割9分6厘と好調の川村友斗が登場し、「去年の今頃は、この場にいることが想像できなかった。チャンスがあれば、交流戦のMVPを狙っていきたい」と意気込みを語りました。巨人からはドラフト1位ルーキーの西舘勇陽が「シーズンを戦う上で交流戦の勝敗は重要。勝ち越していければいいと思います」。

 両チームは28日から対戦するが、川村は「西舘投手のストレートを狙っていく」と話したのに対し、西舘は「全部、変化球でいく」と話すなど、試合に向けた駆け引きで会場の笑いを誘っていました。

 今年で19回目を迎える交流戦は、過去、パ・リーグが15回勝ち越すなど圧倒している一方、最近2年間はヤクルト、DeNAが優勝するなど、セ・リーグも巻き返しつつあります。

 ペナントレースの戦いにも大きく影響する交流戦を制するのはどのチームか、注目が集まります。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。