30日(日本時間1日)のダイヤモンドバックス対ドジャース戦(アリゾナ州フェニックス・チェイスフィールド)は、バックネットに大量の蜂が群がり、駆除するために1時間55分遅れで始まりました。

 蜂が理由の試合開始遅れは、メジャー公式サイトによると、2014年4月3日にもあったというが、日本のプロ野球でも天候以外の理由で試合の遅れや中止になったことがあります。

 1938年3月15日の東京巨人軍対名古屋金鯱軍戦では、東京湾の埋め立て地にある洲崎球場が満ち潮による水位上昇で浸水したため、5回ノーゲームになりました。

 1951年8月19日の名古屋ドラゴンズ対読売ジャイアンツ戦では、3回裏の名古屋の攻撃中に中日球場で火災が発生し、鳴海球場に振り替えての開催になりました。

 1954年7月24日の国鉄スワローズ対大洋松竹ロビンズ戦では、4回の国鉄の攻撃中に後楽園スタヂアムで停電が発生、復旧の見通しが立たないため、33分の中断後にノーゲームとなりました。

 1959年3月18日の大阪タイガース対中日ドラゴンズ戦(甲子園球場)では、鉄道のストライキのため中止となりました。

 1978年7月28日ー30日のクラウンライターライオンズ対ロッテオリオンズの3連戦は、鹿児島県立鴨池球場の近くにある桜島の噴火で火山灰が降ってきたため、9月23、24日(24日はダブルヘッダー)に同球場で代替開催されました。

 1979年7月13日の日本ハムファイターズ対南海ホークス戦(後楽園スタヂアム)では、当日移動で上京した南海の選手のユニホームや野球用具を積載したトラックが、東名高速道路日本坂トンネルでの事故による大渋滞に巻き込まれて動けなくなり、中止。

 蜂で遅れた試合は、「Bee(蜂)」と「Be」をかけて、ビートルズの「レット・イット・ビー」が大音量で流れたり、駆除した業者のマット・ヒルトンさんが急きょ始球式に臨んだりする粋な演出を披露したが、米国の懐の深さが感じられました。

    ◇◇◇◇

 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。