ロッテの佐々木朗希とオリックスの宮城大弥との通算5度目となるライバル対決が30日、ほっともっとフィールド神戸で実現し、投手戦の末、佐々木が勝利を得ました。

 小雨が降りしきるあいにくの天気の中で始まった試合。同学年の2人は、四回までともに毎回奪三振で無失点に抑える好投。試合が動いたのは五回で、二死一塁から荻野の適時二塁打でロッテが1点先取。

 佐々木は七回まで投げて4安打、10三振、3四球の無失点で後続を託しました。宮城は八回まで投げ、5安打、自己最多の13三振、1四球、1失点だったが、1失点が重くのしかかり、1-0でロッテが投手戦を制しました。

 2人の対決は、これで佐々木の3勝1敗(チームとしてはロッテの3勝2敗)。特に2度目の対決となった2022年4月10日は佐々木が28年ぶり、史上最年少(20歳5か月)での完全試合を達成した試合です。

 前回(4度目)の昨年9月10日の対決では、佐々木が3回2安打1失点で降板したのに対し、宮城は8回無失点の力投を見せました。

 佐々木は今季、4試合連続で7イニング、100球以上をクリアし、昨季までの「規定投球回を投げられない投手」から、「初めて規定投球回に達するロッテのエース」へ変身する道のりを歩んでいます。

 宮城は、昨季までのチームの大エース・山本由伸がドジャースへ移籍したため、「オリックスの顔」としての存在感が増し、パ・リーグ4連覇を目指すチームの大黒柱としての投球を期待されています。

 昨年のWBCでは、チームメートとして世界一に貢献した2人。大谷翔平(ドジャース)やダルビッシュ有(パドレス)の影に隠れた部分もあったが、次回のWBCや28年のロサンゼルス五輪では「侍ジャパン」の両エースとして活躍が期待される存在です。

 マウンドに上がれば最強のライバルだが、マウンドを離れれば、心許せる同学年の友。たまには連絡も取りあう仲の2人の対戦に、今後も注目していきたいと思います。

    ◇◇◇◇

 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。