西武対オリックス戦が3日、ベルーナドームで行われ、西武のドラフト1位・武内夏暉投手(国学院大学)が先発して7回を1安打、7三振、2四球無失点で、プロ初登板初勝利を飾りました。

 相手投手は、同じ福岡県出身で1学年下の山下舜平大(21)。昨季9勝3敗と、既にプロで実績のある投手だが、立ち上がりから気負うこともなく、落ち着いた投球を見せました。1㍍86の長身左腕は、一回一死一塁で、杉本裕太郎に対して内角低めに149㌔の速球を制球良く投げ込んで見逃しの三振。

 「あの三振で波に乗れた」という武内は、クリーンアップと2度目の対戦となった四回、杉本を149㌔の速球、森友哉はスライダー、頓宮裕真を150㌔直球で3者連続空振りの三振に。「中軸なので、思いっきり投げた。腕が振れたからこそ、三振が取れた」と振り返りました。

 結局、7回で打者24人中、16人に初球ストライクで有利に勝負を進め、リーグ3連覇中のオリックス打線を牛耳りました。投げ合った山下は8四球という制球難で5回0/3を投げて2失点で降板しただけに、「絶対無駄な点を与えない気持ちだった」と、投げ勝ったことで自信を深めた様子でした。

 新人の初登板初先発での勝利は球団史上8人目で、今季の12球団新人では初勝利1番乗りとなりました。捕手の炭谷銀仁朗は「頓宮から奪った三振は外角高めのボール球で、あの球を振ってくれるというのは、ちょっと菊池雄星(ブルージェイズ)を思い出した」と、西武の元エース左腕を例に出しました。。

 好調の投手陣が引っ張ってチームは4勝1敗と、絶好のスタートを切りました。新たな左腕が加わったことで、強力な先発投手陣がさらにパワーアップしたことは間違いないようです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。