DeNAのドラフト1位ルーキーの渡会隆輝外野手(21)(ENEOS)がセ・リーグ初の開幕2試合連続本塁打を含む4安打2打点の活躍。チームも広島相手に6-1と快勝し、開幕2連勝の最高のスタートとなりました。

 「1番、右翼」で出場した渡会は一回、広島の黒原拓未が投げた3球目146㌔の直球が頭部付近に来て、フェースガードを直撃、30秒ほどうずくまりました。黒原は危険球退場。渡会はベンチで治療後、試合が再開した直後にプロ初盗塁を決めました。

 二回の第2打席に左前打を放つと、4点リードの四回無死一塁の第3打席では、大道温貴の147㌔の直球を振り抜き、右翼席へ運びました。前夜のプロ初安打初本塁打の3ランに続く2号2ランで、新人選手が開幕戦から2試合連続本塁打を記録したのは、1955年の枝村勉(大映)、81年の石毛宏典に次いで43年ぶり3人目、セ・リーグでは初の快挙となりました。

 さらに六回の第4打席は右翼線二塁打を放ち、あと三塁打が出ればサイクル安打だったが、八回の第5打席は中前打。大記録こそ逃したが、すべて違う4投手から4安打。開幕カードで新人が4安打放ったのは初の出来事。2試合で打率6割2分5厘、2本塁打、5打点と、開幕直後ながら三冠王に「君臨」しました。

 死球への恐怖心について「打席に立つ以上は、球が怖いと言っていたら打てないと思う。ぶつけられたからといってスタンスを変えていたら打てないと思うので、変えずにホームベースギリギリに立っていました」と、ケロリと言い放ちました。むしろ当てた黒原に対し「全力プレーでやってるなかなのでしょうがないこと。次回以降にまた戦える機会があったら、真剣勝負できればいいと思います」と、気遣いを見せていました。

 三浦大輔監督も「今日は2本打つという話をしていたんですけど4本ですか?大したものです。想像を超える選手」。横浜高校出身で、高校時代もプレーした横浜球場での大活躍に、指揮官も賞賛の言葉しかない様子でした。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。