プロ野球は24日、オープン戦が終了し、29日、セ、パ両リーグとも同時開幕します。昨季はセが阪神、パはオリックスが優勝で「関西決戦」の末、阪神が38年ぶりの日本一となったが、今季はどういう展開となるか、順位予想してみました。

 【セ・リーグ】阿部慎之助監督が新たに指揮を執る巨人が本命と見ます。球団創設90周年、さらに親会社の読売新聞創刊150周年という節目の年とも重なり、「優勝」に対する執念は例年以上に強いことは間違いありません。戦力補強も、かつてのようにFAで他球団のスター選手を獲得する派手な補強策はしていないが、弱点をカバーする効果的な補強を行いました。

 不安だった救援陣強化に向け、近藤大亮、高橋礼、泉圭輔とパ・リーグで実績のある投手をトレードで獲得。現役ドラフトでも阪神から馬場皐輔を、ドラフト1位で西舘勇陽(中大)と、リリーフで起用する選手を多数補強したことが大きいと言えます。

 対抗は阪神。こちらは昨季の日本一の自信からか、大きな補強策はとらず、現有戦力で戦う意向を見せています。チームは成熟期を迎えており、今季も優勝争いに絡む可能性は高いと思います。いずれにしろ、巨人と阪神が優勝争いする展開になれば、プロ野球人気が高まるでしょう。

 3位はヤクルトを挙げます。村上宗隆が一昨年の三冠王を取った時のような打力を発揮できるかどうかで、順位の上下があるでしょう。4位は中日。オープン戦のチーム防御率1・97は12球団唯一1点台のトップで、「落合中日」の時のような守り重視の野球に徹すれば、優勝争いも見えてくるでしょう。5位は今永昇太やトレバー・バウワーが抜けた穴が大きいDeNA、6位は中心選手だった西川龍馬がオリックスにFA移籍した広島。ともに若手選手が育つことが上位進出のカギとなるでしょう。

①巨人

②阪神

③ヤクルト

④中日

⑤DeNA

⑥広島

 【パ・リーグ】西武からFAとなった山川穂高を獲得したソフトバンクが優勝候補最右翼。柳田悠岐、近藤健介との主軸は破壊力リーグトップと言えます。投手力も先発、中継ぎ、抑えとも枚数がそろい、戦力的な不安は少ないと言えます。

 対抗は西武で、何より先発投手の質が高く、高橋光成、今井達也、隅田知一郎の三本柱に加え、平良海馬、松本航らがおり、「投手王国」となりました。攻撃力がソフトバンクより劣ることが2位に挙げた理由です。

 最後まで両チームが優勝争いをすれば、かつて南海と西鉄が争った時代を再現する「ホークス対ライオンズ」の白熱するペナント争いは、オールドファンの郷愁も呼ぶでしょう。

 リーグ3連覇していたオリックスは、大エースだった山本由伸と山崎福也が抜けた投手陣の穴が大きく、3位と予想します。4位にはロッテを挙げるが、佐々木朗希が1シーズフルに投げることが出来れば、上位進出も可能でしょう。5位はオリックスからの山崎の加入が大きい日本ハムで、2年連続最下位からの脱出が見込まれます。6位は松井裕樹、安楽智大両投手が抜けた穴が大きい楽天です。

①ソフトバンク

②西武

③オリックス

④ロッテ

⑤日本ハム

⑥楽天

   ◇◇◇◇

 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。