巨人は29日、キャンプ地の那覇から台湾に移動しました。球団創設90周年と台北ドームの開業を記念して、2日に中信ブラザーズ、3日に楽天モンキースと、同球場のこけら落としとして対戦します。

 午後1時過ぎに桃園空港に到着すると、出迎えた200人から歓声が起こりました。阿部慎之助監督は「結果を出さないといけない選手がいる。それらを見ていきたい」と、若手をふるいにかける時期だけに、若手選手や新戦力選手を積極的に試合に出していく方針を示しました。

 遠征メンバーは33人で、その中から、阿部監督が期待する若手、新戦力を見ていきます。投手では、移籍組のソフトバンクからの高橋礼(28)と泉圭輔(26)、阪神からの馬場皐輔(28)、オリックスからの近藤大亮(32)。新人では中央大学からの西舘勇陽(21)、日本生命からの又木鉄平(25)。育成選手では 京本眞(20)らの名が挙がります。

 新人野手では日立製作所からの佐々木俊輔外野手(24)、NTT西日本からの泉口友汰内野手(24)、育成選手では高卒2年目の中田歩夢内野手(19)らが期待されています。

 巨人の一軍が台湾で対外試合を行うのは球団史上初めてです。これまで、王貞治が現役時代の1968年に台中で春季キャンプを行ったことがあります。台湾プロ野球が始まった90年には、呂明賜が所属していた縁もあって、二軍が台湾遠征に行きました。2016年には巨人OB選手と台湾OB選抜のチャリティー試合を台中で開催した経緯があります。

 台湾からは郭泰源や郭源治、大豊泰昭など実力のある選手がかつてプロ野球で活躍しており、野球のレベルも高いと言えます。巨人は、今回の台湾遠征で少しでもレベルアップが図れれば、と思います。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。