米大リーグは22日(日本時間23日)、アリゾナ州ピオリアでオープン戦が始まり、パドレスとドジャースが対戦。パドレスの松井裕樹投手(28)は移籍後初登板を果たし、3者連続で空振り三振に仕留める圧巻デビューを飾りました。

 楽天から移籍した松井は、三回から登板。最初の打者のラックスをカウント1-2と追い込むと、スライダーで空振り三振。続くオーイングス、3人目のパヘスから、いずれもスライダーで空振り三振と、最高の形で締めくくりました。直球の最速は150㌔をマーク、12球中ボールはわずか2球と、制球力も光りました。

 松井は「緊張した。結果はちょっと出来過ぎ。相手も自分のデータがなかった。球質や変化球の曲がり方がわかった中で、何度も相手にしなくてはいけない。まだ1試合投げただけ。それでも、本当にほっとした。結果を見たらいい日になった。いいスタートになりました」と笑顔を見せました。

 松井の同僚、ダルビッシュ有投手(37)とドジャースの大谷翔平選手(29)、山本由伸投手(25)はベンチ入りしませんでした。

 山本は、同州グレンデールでのキャンプで2度目の実戦形式の打撃練習(ライブBP)に登板し、2020年MVPのフリーマンを含む打者延べ10人から6三振を奪い、安打性の打球は許しませんでした。山本は「前回よりも試合を意識して投球できた。ストレートはしっかりファウルを取れて、いいところに投げられている」と手ごたえ十分の様子でした。

 一方、メッツの千賀滉大投手(31)は、右肩の張りを訴え、3月28日の開幕に間に合わない見通しとなりました。球団が同日、検査で右肩に異常が見つかったと明らかにしたもので、当面は投球練習を控え、負傷者リスト入りして開幕を向かえる見込みです。

 千賀はソフトバンクから移籍してメジャー1年目の昨季は29試合に登板し、12勝7敗、防御率2・98の好成績を残しました。今季も先発の軸として期待され、開幕投手の候補でした。

 松井、山本と大リーグ1年目投手が好投する一方、千賀の故障発覚と、明暗が分かれた一日。とにかく千賀の早期復帰を願うのみです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。