今季の巨人の開幕投手は、戸郷翔征。昨季までは5年連続で菅野智之が務めたが、戸郷は6年目で初の大役となります。開幕戦に多く先発した巨人投手ベスト３は、①菅野智之8回②上原浩治7回③堀内恒夫、斎藤雅樹各6回。連続年では、2000年～06年の7年連続で務めた上原が最長となります。
プロ野球全体で見ていくと、最多開幕投手は、金田正一（国鉄、巨人）と鈴木啓示（近鉄）の14回。鈴木の挙げた開幕戦9勝はプロ野球記録です。また、山田久志（阪急）の12年連続開幕投手（1975年～86年）と、5年連続開幕戦勝利もプロ野球記録となっています。
史上最年長の開幕投手は、1998年に42歳7か月で迎えた大野豊（広島）で、この前年、最優秀防御率のタイトルを獲得したために大役を担ったのだが、98年のシーズン終了後、22年にわたる現役生活にピリオドを打ちました。最年少は、18歳5か月だった52年の太田垣喜夫（広島）です。
同一投手による複数球団での開幕投手は、渡辺秀武（巨人、日本ハム、大洋）と涌井秀章（西武、ロッテ、楽天）の3球団が最多で、涌井は3球団で開幕戦勝利を記録しています。
三浦大輔（横浜）は、通算で7度の二けた勝利を挙げているが、開幕戦に限っては7戦全敗と相性が悪かったようです。
1970年の開幕投手のうち、小川健太郎（中日）、池永正明（西鉄）、森安敏明（東映）の3人は、いずれも「黒い霧事件」の影響で、シーズン中に永久失格処分を受けました。
大リーグで最多開幕投手を務めたのはトム・シーバーの16回が最多で、次いでランディ・ジョンソンら4人の14回が続いています。日本人の開幕投手は、田中将大が4回、野茂英雄とダルビッシュ有が各3回、松坂大輔、黒田博樹、前田健太、大谷翔平が各1回務めています。
投手にとって、一度は投げてみたい開幕投手。今季は、どんなドラマが待ち受けているでしょうか？
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。