第96回選抜高校野球大会の出場32校が決まったが、出場校の監督の中には、あと1勝で歴代トップの智辯和歌山の高嶋仁・前監督(77)に並ぶ68勝となる大阪桐蔭の西谷浩一監督(54)ら、名将が数多く指揮を執ります。

 1位の西谷監督は67勝で、夏の甲子園優勝4回(2008年、12年、14年、18年)、春は4回(12年、17年、18年、22年)と合計8度の全国制覇を達成しています。初戦突破すれば、高嶋前監督に並び、ベスト8入りすれば、単独トップとなります。

 2位の広陵(広島)の中井哲之監督は、春の甲子園優勝2回(1991年、2003年)などで通算38勝。昨年の選抜でもベスト4入りしており、今大会では3度目の全国優勝を狙っています。

 創志学園(岡山)の門馬敬冶監督(54)は、東海大相模(神奈川)時代の3度の春優勝(2000年、11年、21年)と、15年は夏も制しており、合計30勝挙げています。創志学園監督には22年の夏の大会後から就いています。

 4位は学法石川(福島)の佐々木順一朗監督(64)の29勝で、仙台育英(宮城)時代は01年の春、15年夏に準優勝を果たし、18年から学法石川の指揮を執っています。

 5位は近江(滋賀)の多賀章仁監督(64)の28勝で、01年夏、22年春に準優勝。18年からは夏5回、春3回甲子園出場と、「甲子園常連校」に仲間入りしています。

 6位は八戸学院光星(青森)の仲井宗基監督(53)の26勝で、11年夏から12年夏まで3季連続甲子園準優勝。昨夏の甲子園でもベスト8入りしています。

 7位の21勝は、山梨学院の吉田洸二監督(54)、作新学院(栃木)の小針崇宏監督(40)、敦賀気比(福井)の東哲平監督(43)の3人が並んでいます。3人はいずれも全国優勝の経験があり、吉田監督は清峰(長崎)時代の09年春と山梨学院での昨年の春、小針監督は16年夏、東監督は15年春で制しています。

 今回の選抜優勝は、通算20勝以上挙げているこの9人の監督が制するのか、或いは他の監督なのか、興味が尽きません。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。