巨人の菅野智之投手(34)が24日、米ハワイ自主トレから22日に帰国後初めてジャイアンツ球場を訪れ、調整を行いました。

 真っ黒に日焼けした姿でキャッチボールを行い、「投げるのも走るのも、全て充実していた」と引き締まった表情を見せていました。

 菅野は、セ・リーグ最多記録となる最優秀防御率を4回獲得したほか、2年連続沢村賞受賞、月間MVPを8回受賞するなど、実績を残してきました。しかし、昨季は故障による出遅れもあり、14登板、4勝8敗に終わりました。さらに、叔父の原辰徳監督が辞任し、阿部慎之助新監督の下、新たな気持ちで優勝、最多勝獲得を目指しています。

 ルーキーだった2013年3月30日、東京ドームでの広島戦にプロ初先発し、捕手の阿部とバッテリーを組んで、引き分けに終わったものの、7回1失点、9奪三振の好投を披露してプロ生活が始まりました。その、巨人初の「捕手出身監督」の指揮下で、復活を誓いました。

 プロ11年間で、2けた勝利が8度など通算121勝71敗、奪三振1474、防御率2・50の好成績を残し、かつては「日本のエース」とまで賞賛されました。しかし、最近3年間の勝利数は6、10、4と低迷し、チームも2年連続4位に終わっています。

 このため、ハワイでは走る量を増やし、仕上がりは上々。同行した大城卓三捕手(30)は、東海大相模、東海大、そして今季から引き継いだ選手会長の後輩で、「菅野さんと一緒に良い感じに追い込めた」と手ごたえを感じた様子でした。

 菅野はプロ入りワーストの4勝に終わった昨季からの巻き返しを狙う今季について「あんまり多くを語らず、しっかり結果で示していきたい」とするが、巨人のV奪回に菅野復活は絶対条件で、昨季後半戦で155㌔を計測するなど復調の兆しを、今季に生かせるか、注目していきたいと思います。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。