野球界の発展に功績を残した人を讃える「野球殿堂」に18日、プロ野球の横浜や中日で活躍し、通算3021試合出場のプロ野球記録を持つ谷繫元信(53)と、広島や大リーグのドジャースなどで活躍した黒田博樹(48)が選ばれました。

 2人は、「競技者表彰」のうち、引退から5年以上経過し、現役時代の功績が大きかった選手が対象となる「プレーヤー表彰」で選ばれました。

 谷繁は、強肩強打と巧みなリードの捕手として、1998年の横浜の38年ぶり日本一に貢献。中日移籍後も日本一の立役者となりました。プロ27年の通算記録は、打率2割4分、229本塁打、1040打点、2108安打、ベストナイン1回、ゴールデングラブ賞6回。2013年には42歳4か月で2000本安打を達成したが、これは最年長記録。14年からは中日の監督兼任プレーヤーとして活躍しました。

 黒田は、広島入団後、11年間で103勝を挙げ、渡米。大リーグのドジャース、ヤンキースで投げ、5年連続2桁勝利を達成して79勝をマーク。その後広島に復帰し、16年には野茂英雄以来2人目の日米通算200勝を記録しました。日米通算記録は203勝184敗1セーブ。現在は広島の球団アドバイザーに就いています。

 一方、幅広く野球の発展に貢献した人を讃える「特別表彰」には、審判として3026試合を担当し、日本シリーズ11回、オールスターゲームを6回担当、一昨年、94歳で亡くなった谷村友一が選ばれました。

 来年は、日本で1278安打、米国で3089安打の日米合計4367安打をマークしたイチローが殿堂入り候補になります。史上7人目となる候補初年度での殿堂入りは確実で、満票で殿堂入りする可能性が高い、と見られています。米国の野球殿堂でも、イチローは来年候補入りする予定で、日米でダブル受賞の栄誉に輝くという、史上初の快挙を成し遂げそうです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。