選抜高校野球大会は、今年で100周年を迎えます。1915年に始まった朝日新聞社主催の夏の全国中学野球選手権の人気が高まっていることを踏まえ、毎日新聞社主催で1924年4月1日、名古屋市の山本球場で第1回選抜中学野球大会が始まりました。甲子園球場は、この年の8月に完成したため、愛知開催は、初回だけとなりました。
出場校は早稲田実業(東京)、横浜商業(神奈川)、愛知一中(愛知)、立命館中(京都)、市岡中(大阪)、和歌山中(和歌山)、高松商業(香川)、松山商業(愛媛)の8校。
大会最初の試合は高松商業対和歌山中。7-6で大会初勝利を飾った高松商業は、準決勝で愛知一中を7-1で破り、決勝は早稲田実業を2-0で下し、第1回大会の優勝に輝きました。
翌年の第2回大会から甲子園球場で行われ、現在に至っています。第3回大会からラジオ中継を開始。42年~46年までは戦争のため中断。48年から学制改革に伴い「選抜高校野球大会」として開催。54年からテレビ中継が開始。2020年の第92回大会は新型コロナ蔓延の影響で中止となりました。
最多優勝校は5度の東邦(愛知)で、最多勝利校は、東邦と中京大中京(愛知)の各58勝で、愛知県勢が選抜では好成績を残しています。
今年の第96回選抜高校野球大会は、出場校を決める選考委員会が1月26日に開かれ、大会は3月18日に開会式が行われます。
今年は選抜大会と、甲子園球場完成がともに100周年で、高校野球にとって記念の年となります。昨年は春が山梨学院(山梨)、夏は慶応(神奈川)が優勝と、東日本勢が制したが、今年の勢力地図はどうなるか、注目されます。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。