プロ野球の二軍リーグに今年から、静岡市が本拠地の「ハヤテ223(ふじさん)」と、「オイシックス新潟アルビレックスBC」が加わりました。静岡はウエスタンリーグ、新潟はイースタンリーグに所属します。

 静岡は監督が静岡高校出身で、近鉄の守護神として5度の最優秀救援投手賞に輝いた赤堀元之(53)。GMは清水東高校出身で大洋、横浜で選手として活躍し、監督にも就いた山下大輔(71)。本拠地球場は静岡市の「清水庵原球場」。

 新潟は2007年から独立リーグに加盟し、監督はヤクルト、日本ハム、阪神で選手として活躍し、5球団のコーチを務めた橋上秀樹(58)。本拠地球場は新潟市の「HARD OFF ECOスタジアム新潟」。

 昨年まで、ウエスタンリーグは5球団、イースタンリーグは7球団で行われていたが、野球のすそ野を広げるためと、偶数球団数にして試合日程を組みやすくするため、2チームの新たな参加が昨年末のプロ野球オーナー会議で認められました。この結果、プロ野球では半世紀以上12球団で行われてきたが、二軍ではあるものの、14球団に拡大して行われることになりました。

 静岡はこれまで、プロ野球や独立リーグのチームはなく、初めてのプロ球団となります。静岡市に本拠地を置いたのは、経済規模が大きく、新幹線などのアクセスがいいためで、昔から野球人気が高いことも要因です。新潟は、10年以上独立リーグの球団として運営してきた実績があり、一から選手やスタッフを集める必要がないことがメリットでした。

 2球団の選手になる条件は次の通りです。①プロ野球のドラフト会議で指名されていない選手②プロ野球の12球団にこれまで所属していた選手③ドラフト会議で指名漏れとなった選手や12球団を戦力外となった選手。一方、新球団のレベルを保つため、既存の12球団に所属する育成選手から新球団が最大で5人の選手の派遣を受けることもできます。

 また、新規に参加する球団の選手で、これまでプロ野球でプレーしたことがない選手が12球団に入団するためには、ドラフト会議で指名される必要があります。

 静岡と新潟に新たに加わる二軍の2チーム。野球ファンの拡大につながるか、注目していきたいと思います。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。