オリックスからポスティングシステムを利用して米大リーグ移籍を目指していた山本由伸投手(25)が、ドジャースとの12年総額3億2500万㌦(約463億円)の契約に合意したと、米スポーツ専門局ESPNが21日(日本時間22日)、報じました。2019年にヤンキースと9年、3億2400万㌦で契約したゲリット・コールを上回り、投手としてはメジャー史上最高額の契約だとしています。
山本にはドジャースのほか、ヤンキース、メッツ、ジャイアンツ、フィリーズなどが獲得の意思を示していたと報じられていましたが、これで、10年総額7億㌦(約1015億円)というスポーツ史上最高額とされる大型契約を結んだ大谷翔平選手(29)とチームメートとなり、WBC世界一の「侍ジャパン」の2人が、今度はワールドシリーズ制覇を目指してタッグを組むことになりました。
山本のドジャース入りの理由として、大谷の存在がありました。ドジャースと山本は12日(同13日)に面談したが、その場にはドジャースと大型契約を結んだばかりの大谷が同席。契約総額の97%を後払いにする代わりにさらなる選手補強を要望し、「ぜひ山本を獲得してほしい」と球団に強く進言していた大谷の「初仕事」が、結果的に功を奏した形になったようです。
山本は、2017年、都城高校(宮崎)からドラフト4位でオリックスに入団。21年から3年連続で最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振の「4冠」に加え、最優秀先発投手に贈られる「沢村賞」にも3年連続で輝き、オリックスのパ・リーグ3連覇の中心選手として実績を築いてきました。プロ通算7年間の成績は、70勝29敗1セーブ、防御率1・82。
山本は日本代表としても、21年の東京五輪で金メダルを獲得し、今年3月のWBCでも世界一となるなど、国際試合でも実績を残してきました。大谷は右肘靭帯損傷の手術後のリハビリで、打者に専念するため、来季のドジャースは「投手・山本由伸」、「打者・大谷翔平」が新戦力となって、ワールドシリーズ制覇を目指すことになります。
ドジャースタジアムでのチケットは、元々入手しにくかったが、これで来季は空前の「プラチナチケット」になりそうです。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。