笹川スポーツ財団が青少年(12~21歳)の好きなスポーツ選手を発表したが、1位の大谷翔平(エンゼルス)が得た得票率は22・3%で、2位の三苫薫(ブライトン)の3・1%を大幅に引き離すダントツでした。大谷は2019年(得票率6%)、21年(同13%)に続く3連覇で、得票率も調査の度に跳ね上がっています。
青少年が選んだだけに、海外で活躍するスポーツ選手が大半を占め、日本国内を拠点とする選手はバドミントンの桃田賢斗(NTT東日本)とバスケットボールの河村勇輝(横浜BC)だけでした。この2人も国際大会での活躍が人気につながっており、若い人たちが好きなスポーツは、グローバル化がもはや常識となっているようです。
野茂英雄や中田英寿ら、野球やサッカーで選手の海外進出が相次いだ1990年代後半以降、国内リーグの空洞化を危ぶむ声が強かったが、大谷や三苫が海外へ移籍しても、後に続く国内の選手が途絶えることはありません。特に野球は、大リーグでイチローが首位打者、大谷が本塁打王に輝くなど、子供たちの夢が「甲子園→プロ野球→大リーグ」と広がり、究極的には「メジャーでタイトル」と、目指す目標を高く設定するようになっています。
「青少年が好きなスポーツ選手ベスト10」は次の通りです。
①大谷翔平(野球)22・3%②三苫薫(サッカー)3・1%③リオネル・メッシ(サッカー)2・7%④石川祐希(バレーボール)2・3%⑤羽生結弦(フィギュアスケート)2・0%⑥八村塁(バスケットボール)1・7%⑦桃田賢斗(バドミントン)1・6%⑧高橋藍(バレーボール)1・4%⑨イチロー(野球)1・3%⑩河村勇輝(バスケットボール)、丹羽孝希(卓球)、ステファン・カリー(バスケットボール)、ラーズ・ヌートバー(野球)各1・1%。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。