ポスティングシステムを利用して米大リーグ移籍を目指すオリックスの山本由伸投手(25)が、同システムで獲得できる選手として全30球団に公示されたと20日(日本時間21日)、大リーグ公式サイトが伝えました。

 交渉期間は45日間で、米東部時間21日午前8時(日本時間21日午後10時)に解禁となり、来年1月4日午後5時(同5日午前7時)までとなります。

 同サイトは「山本は今年、先発投手として最も高額な契約、おそらく2億㌦(約300億円)をはるかに超える契約を結ぶと予想されている」と報じ、ドジャースやヤンキースなど多くの球団が関心を示していると指摘しました。

 近年、多くのプロ野球選手が大リーグで活躍するようになりました。大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ有(パドレス)など多くの選手がポスティングを使って移籍しています。

 「ポスティングシステム」とは、海外FA権を持たない選手がメジャーリーグに移籍する方法です。つまり、FA権を取得する前に、いち早く大リーグで活躍したい選手が使うものだが、移籍するには条件があります。それは、所属している日本の球団からの許可が必要であることです。

 その流れは①所属球団がポスティングシステムの仕様を認める②所属球団がMLBに申請をする③獲得交渉を希望するMLB球団と選手が交渉を始める④MLB球団と選手が契約に合意する⑤MLB球団から所属球団に譲渡金が支払われる――となります。

 そして、交渉期間中に契約ができなければ、日本に残ることになります。譲渡金とは、選手契約の合意後に、MLB球団から所属球団に支払われるお金のことです。

 山本投手をどの球団が獲得するのかは、大谷翔平の移籍先に次ぐ関心を大リーグファンは持っていると言われています。さて、2人の行方は――。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。