明治神宮野球大会最終日が20日、神宮球場で決勝戦が行われ、大学の部は慶大(東京6大学)が2-0で青学大(東都大学)を破り、4年ぶり5度目の優勝を果たしました。高校の部は星稜(北信越・石川)が3-1で作新学院(関東・栃木)を下し、32年ぶり3度目のVとなりました。

 大学の部は、投手戦となり、0-0で迎えた八回、慶大は一死満塁から本間颯太朗が押し出し四球を選んで先制すると、さらに廣瀬隆太の犠飛で2点のリードを奪いました。投げては先発の外丸東眞が5安打、9奪三振の力投で青学大打線を完封し、接戦を制しました。

 夏の全国高校野球選手権では弟分の慶応(神奈川)が107年ぶりに頂点に立ち、「兄弟」で夏、秋の日本一を達成しました。

 高校の部は、星稜が1-1の八回、一死二、三塁から芦硲(あしさこ)晃太の2点適時打で勝ち越し、投げては先発の佐宗翼が6安打、1失点で完投勝利と、投打がかみ合いました。星稜の優勝で、北信越地区は、来春の選抜大会で「神宮大会枠」が加わって、例年より1校多い3校が出場することになりました。

 星稜の優勝は、巨人やヤンキースなどで活躍した松井秀喜を擁した1991年以来です。

 明治神宮野球大会は、明治神宮鎮座50年を記念して行われた1970年の奉納野球が始まりで、第3回までは大学野球のみだったが、第4回から高校野球も加わり、現在に至っています。

 大学の部の優勝回数は、1位が明大(東京6大学)の7回。2位は駒大、亜大(ともに東都大学)と、今回優勝の慶大の各5回となります。

 高校の部の優勝回数は1位が東北(東北・宮城)の4回。2位は今回の星稜の3回。3位は2回で、帝京(東京)、仙台育英(東北・宮城)、明徳義塾(四国・高知)、大阪桐蔭(近畿・大阪)の4校が名を連ねています。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。