プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は21日、パ・リーグの第4戦が京セラドーム大阪で行われ、リーグ1位のオリックスが2位のロッテを3-2で破り、3年連続の日本シリーズ進出を決めました。アドバンテージの1勝を含めて通算4勝1敗。28日に開幕する日本シリーズは、9年ぶりの出場となる阪神との「関西対決」で雌雄を決することになります。

 オリックスは4戦目にして、初めて序盤に主導権を握ることができたが、その立役者は森友哉。一回、一死一塁に打席に立った森は、ロッテの先発種市篤暉に低めを続けて投げ込まれたカウント2-2からの5球目、一転して高めに来たボール気味の速球に反応する技術の高さでフルスイング。打球は高々と舞い上がる大飛球で右翼席へ飛び込む先制2ランとなりました。

 オリックスは六回、森の二塁打と杉本裕太郎の適時二塁打で追加点を奪い、4投手の小刻みなリレーでロッテの反撃をかわし、1点差で逃げ切りました。

 今季、国内フリーエージェント(FA)を行使し、西武から自身の地元の大阪に本拠地を置くオリックスに移籍。レギュラーシーズンの打率2割9分4厘、18本塁打、64打点はいずれも昨季を上回り、米大リーグのレッドソックスに移籍した吉田正尚の穴を十分埋めました。守りでも、捕手だけでなく外野手としても出場し、チームの足りない部分を埋める効果ももたらしました。

 CSは西武時代に4度出場したが、日本シリーズはプロ入り10年目での初出場で「うれしい。日本一になるよう頑張ります」と意欲を示しました。

 その大舞台は、自身とチームの地元の京セラドーム大阪と、大阪桐蔭高校時代に春夏連覇するなど大活躍した甲子園球場。「関西対決」は、1964年の阪神対南海(現ソフトバンク)以来、59年ぶり2度目で、前回は南海が4勝3敗で阪神を下したが、今回はどういう結果が待ち構えているか、興味は尽きません。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。