プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は19日、セ、パ両リーグでファイナルステージ(6試合制)の第2試合が行われ、パ・リーグでは2位ロッテが安田尚憲の3打点などでリーグ制覇のオリックスに6-5で逆転勝ちし、オリックスのアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を1勝2敗としました。
1点リードされた九回、四球と盗塁でつかんだ無死二塁の好機に、安田が打席に。山岡泰輔の伸びのある速球に狙いを定めながら、スライダーに何度も食らいついてファウルで粘った末の10球目のスライダーを捉えると、打球は一塁線を破る同点の二塁打となりました。その後、代打・山口航輝の犠飛で勝ち越したロッテが1点差で勝利を収めました。
六回にも二死二、三塁から右前2点適時打で、一時は逆転に成功する打撃を見せた安田。ソフトバンクとのCSファーストステージ第1戦の六回には2球続けてバント失敗の後に適時二塁打を放ち、吉井理人監督に「(バントのサインを出して)ごめん」と、手を合わさせました。最終戦ではサヨナラ打でファイナルステージへと導きました。2年前のCSではスタメンは1試合のみで代打に甘んじていた男が、今年のCSでは勝負所での度重なる活躍で「スーパー安田」と吉井監督から命名され、この日も2安打、3打点と、命名通りの打撃を披露しました。
ヤクルトの村上宗隆、日本ハムの清宮幸太郎と同期で、昨年、村上が三冠王を獲得した時に「すごく勉強になる」と話す一方、負けず嫌いの性格で猛練習と研究に明け暮れる日常を繰り返すようになったことが、好成績につながったようです。
セ・リーグはリーグ優勝の阪神が2位広島に2-1でサヨナラ勝ちし、アドバンテージの1勝を含めて対戦成績を3勝0敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけました。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。