プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージは18日、両リーグで開幕。セ・リーグでは甲子園球場で阪神対広島戦が行われ、リーグ覇者の阪神がルーキー・森下翔太の本塁打などで広島に4-1で逆転勝利。アドバンテージの1勝を含めて対戦成績を2勝とし、日本シリーズ進出まであと2勝に迫りました。

 四回に1点先取された阪神はその裏、一死から森下が打席に。初回の第1打席にチーム初安打となる二塁打を放ち、気を良くしていた森下は、先発・九里亜蓮に対し、ファウルなどで粘ったフルカウントからの8球目に左翼ポールのわずか左にそれる特大ファウルを放つと、続く9球目、外角スライダーをまたもフルスイング、今度はポール右側の左翼席に吸い込まれる同点本塁打となりました。

 この一打で、超満員の甲子園球場は一気に盛り上がり、阪神は五回に3点奪って勝ち越し、そのまま逃げ切りました。

 CSで新人の本塁打は森下で6人目、7本目。過去、2009年の野本圭(中日)、10年に2本放った清田育弘(ロッテ)、13年の加藤翔平(ロッテ)、17年の大山悠輔(阪神)、22年の野村勇(ソフトバンク)がマークしています。

 森下は東海大相模高校(神奈川)から中央大学に進み、大学時代は1年春から東都大学リーグ戦に出場、2度のベストナインに輝いたドラフト1位ルーキー。レギュラーシーズンで10本塁打を記録したが、阪神の新人2桁本塁打は2年前の佐藤輝明(近大)以来で、右打者では現監督の1980年の岡田彰布(早大)以来という逸材がCSでも大仕事をやってのけました。

 パ・リーグは、京セラドームでオリックス対ロッテ戦が行われ、こちらもリーグ優勝のオリックスが8-5でロッテを破り、アドバンテージの1勝を含めて2勝としました。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。